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一、髑髏尼
二、廓文章 吉田屋
「髑髏尼」 なんだか物足りなかったけれど 1962年に歌右衛門、勘三郎(17代目)で、演じられてから60年ぶりだったのですね。 銀杏の落ち葉が型抜きされて舞っていたのには驚きました。
廓文章では、美しい尼さんから花魁へ玉さまは変身。 どちらでも美しいのは変わりません。やはり、仁左衛門・玉三郎 で観たかったけれど、愛之助も玉さまの胸を借りて「松島屋」の伊左衛門を継いでいくのでしょうね。
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第二部
一、壽恵方曽我
二、人間万事金世中
先月は途中休演だった白鸚も元気に登場。 とりあえずお元気でよかった。
「人間万事・・」ここのところ人気の彌十郎が強欲勢右衛門、その甥役に錦之介。 イギリスの戯曲「money」を河竹黙阿弥が翻案したなんて驚きです。 今年は、黙阿弥没後130年。 で、今月は黙阿弥月なのでしょうか。
第三部
通し狂言 花街模様薊色縫(サトモヨウアザミノイロヌイ)
十六夜清心
なんか久しぶりです。 「十六夜清心」
幸四郎らしいお坊さんの「清心」からガラッと変わった後半の盗賊になった清心。 でもって俳諧師の梅玉じゃない「白蓮」も本当は大泥棒だったなんて。 その「白蓮」は「清心」の実の兄。 「清心」が殺した寺小姓の「求女」のお姉さんは「十六夜」。 そんな偶然ある訳ないじゃないの、なんて言いながら、幸四郎、悪役結構似合うじゃない。 面白かった。
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「初代国立劇場さよなら公演」 の冠が。 劇場立て替えも事業の応募者の全員辞退なんてニュースが流れてきているけれど大丈夫なのかしら。 前庭の植木はいつもより強く刈り込まれています。 植木屋さんは何本かは移植するらしいけれど、と。 事業計画によると、来年の2月1日から解体工事開始になっています。 そして2029年4月に新劇場が始まるようです。 6年ですね、立て替え期間は。 歌舞伎座は立て替えに3年。 こちらは6年。 今からの6年、社会情勢はどうなっているのでしょう、不安の方大きいような気もします。
遠山桜天保日記 ー歌舞伎の恩人・遠山の金さんー
遠山金四郎: 尾上菊五郎
角太夫女房: 中村時蔵
生田角太夫: 尾上松緑
尾花屋小三郎: 尾上菊之助
元気な菊五郎を観るとこちらも元気になります。80歳であれだけ動けて、滑舌も変わらない、って見事です。 左團次も元気に変な格好をして登場。
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團十郎襲名が無事に終わり、1月からはまた三部制に戻りました。 三部制になると腰の痛みは軽減するのですが何しろ「通し狂言」が無い、という寂しさ。 仕方のないことですが・・。
一、卯春歌舞伎草紙
二、弁天娘女男白波
愛之助の弁天小僧菊之助、南郷力丸は勘九郎、忠信利平は猿之助、赤星十三郎は七之助、そして日本駄右衛門は芝翫、貫禄です。 つくづくと代替わりを感じます。
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歌舞伎座、第一部がコロナで休演になってしまい、こちらも休演になってしまったら、と慌ててチケットをとり国立劇場へ。
平維茂 尾上松緑
更科姫 中村梅枝
山神 中村萬太郎
従者左源太 尾上左近
同 右源太 坂東亀蔵
局 田毎 市川高麗蔵
プログラムの平維茂のイラストが、松緑にとっても似ているので思わず笑ってしまった。
それにしても梅枝がとても美しい。 二枚扇もお見事。 安定感があります。
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「加賀見山再岩藤」 さぁ、猿之助登場です。 先週20日から復帰、今日で3日目。 巳之助は最初の配役の鳥居又助、鷹之資は蟹江主悦。 そう、前回は鷹之助が鳥居又助でした。
流石、猿之助の観客を振り向かせる「間」は大したものです。
寿猿が元気に「局能村」を。 とても91歳には見えません。 すごいです。
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「猿之助コロナ感染、代役 巳之助」のニュースが飛び込んできました。 私が持っている1部のチケットは22日。 これならきっと猿之助、コロナから復帰してくるぞ、と、その前に巳之助を観ねば。
ゲットしました。11日、第1部。 この日は歌舞伎座のチケット売りだし。 10時発売の9月のチケットをバタバタと取ってから家を飛び出し、5分前に歌舞伎座到着。 うん、今日は分単位でうまくいっています。 さぁお目当ての「加賀見山再岩藤」 巳之助六役早変わりです。
巳之助の女形、初めてではないかしら。 4日間の練習で初日を迎えた、と書いてありましたが、早変わりもうまくいっています。 ちょっと白塗りが雑になっていましたが「御台梅の方」で出てきた時はあまりに早すぎて、客席の反応が えっ、誰がどこに出てきたの?て感じです。 それでも、巳之助の奮闘は大したものでした。
あとはただ22日までに猿之助が回復をしてくれることを願うだけです。
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入門歌舞伎の”明智光秀”
片岡亀蔵
鶴屋南北 作
中村吉右衛門 監修
時今也桔梗旗揚
武智光秀 尾上菊之助
小田春水 坂東彦三郎
秀光妻皐月 中村梅枝
森蘭丸 中村萬太郎
光秀妹桔梗 坂東新伍
森力丸 中村鷹之資
山口玄蕃 中村吉之丞
住職日和上人 片岡亀蔵
連歌師宇野丈巴 河原崎権十郎
安田作兵衛 中村又五郎
国立劇場の前のお庭の黒侘助や雪柳は満開、桜もちらほらと咲き始めていました。 あと一週間もすれば桜も満開でしょう。
最初に亀蔵の”明智光秀”入門があるのでわかりやすいです。 明智の「水色桔梗の家紋」の話を聞いて、あの当時の染物の草木染めで水色って何で染めたのかしら、と帰ってから調べると藍の生葉で綺麗な水色が染まるようです。 確かに「藍染」に使う「藍」は発酵させてから何度も浸けて色を出すようです。
昨年3月は菊之助の「義経千本桜」上演のはずだったけ、なんて思いながらの観劇です。 今回は吉右衛門にも実際にお稽古をしてもらった、と歌舞伎公演ニュースにも書いてありましたが、花道でのちょっとした仕草、科白が吉右衛門そっくりです。 でも、私は世話物も観たいな。
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第二部
一谷嫩軍記
熊谷陣屋
河竹黙阿弥 作
雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)
直侍
仁左衛門の直実。 あまりの迫力にもう一度観なければとチケットを探し始めました。自分自身に語っている「一六年は一昔。あぁ、夢だ・・・」に 思わずもらい泣きを。 仁左衛門の隈取の下の表情・眼力の底の心理描写、何をとっても素晴らしい。
後半は打って変わって「直侍」。 この二つの演目、もしかして「直」繋がり???なんて思いながら、菊五郎の直侍。 おそばの食べ方も「江戸」を感じさせます。 そしてこのところ立役の多い東蔵の按摩丈賀。 急に歌舞伎座の周囲まで江戸にタイムスリップしたような不思議な感覚を覚え楽しみました。
第三部
楼門五三桐
吉右衛門の「五右衛門」 ”絶景かな、絶景かな・・”と吉右衛門のセリフから始まり 幕切れの見得は欄干に片足乗せての甥の松本幸四郎との掛け合い。 大播磨の貫禄です。
最後は玉三郎の「隅田川」 Bプロも観たいと思いつつ、今回は悲しみを抑え込んだ美しい玉三郎の”班女”。
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廓文章 吉田屋の段
伊左衛門 豊竹咲太夫
夕 霧 竹本織太夫
喜左衛門 豊竹籐太夫
鶴澤燕 三
ツレ 鶴澤燕二郎
<人形>
伊左衛門 桐竹勘 濤
夕 霧 豊松清十郎
菅原伝授手習鑑 寺入りの段・寺子屋の段
豊竹希大夫
鶴澤清 馗
前 豊竹呂太夫
鶴澤清 介
豊竹籐太夫
鶴澤清 友
<人形>
よだれくり 吉田玉 翔
女房 戸波 吉田清五郎
女房 千代 吉田蓑二郎
武部 源蔵 吉田玉 也
春藤 玄蕃 吉田玉 輝
松 王 丸 吉田玉 助
冥途の飛脚
淡路町の段
口 竹本小住太夫
鶴澤清 丈
奥 竹本織太夫
竹澤宗 助
封印切の段
竹本千歳大夫
豊澤富 助
道行相合かご
梅 川 竹本三輪太夫
忠兵衛 豊竹芳穂太夫
<人形>
梅 川 吉田勘 彌
忠兵衛 桐竹勘十郎
先日 三浦しおんの「仏果を得ず」を読んだ後なので、義太夫と三味線がやけに耳に響いてきます。 咲太夫さんもお元気なご様子。 ずらっと並んだ「見台」を見るとあれっ、織太夫・籐太夫、色違いのお揃い? でもフサの長さが違います。「仏果を得ず」にも書いてありましたが見台って結構目につきます。 蒔絵やさらに螺鈿の細工が施してあるものなどなど、豪華なものが多いですね。
廓文章の夕霧、人形を遣っている清十郎、もしかしてほとんど目をつむっているのではと・・。それとも薄目開いているの? 聞いてみたいです。 良い夕霧でした。
冥途の飛脚の「道行」って雪の中ではなかったのでしたっけ。 父親も出てこないし、少し時間短縮っだったのかしら。
終わるとギリギリ 7時53分。 とりあえず8時までですものね、歌舞音曲は。 5月の公演までにはもう少しコロナの影響がなくなっていますように。