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とりあえず、またコロナで休館なんてならないうちに早く行っておかなければ、とルドン・ロートレック展へ。 ふと、初めてルドンの名前を知った時を思い出しました。 「山種美術館」のカレンダーです。 普段、山種美術館のカレンダーは日本画のことが多かったのですが、その時洋画のシリーズだったのです。 カレンダーを見て、最初に「変な名前」と思った記憶があります。その絵の色彩がとても綺麗だったのも印象に残りました。
今回は、岐阜県立美術館との共同企画です。 ルドンは色彩の豊かな絵ばかりでなく、石版画の「黒」、これは前回のルドン展の時に驚きました。カレンダーで見た限り、想像がつかなかってのです。
音声ガイドは無料。 ちょっと得した気分です。ロートレックの「アリスティド・ブリュアン」って歌手だったなんて知りませんでした。 三菱一号美術館はロートレック、ヴァロットンなどの作品をだいぶ購入したようなので今回も「お披露目」多数でした。 興味深かったのは岐阜県立美術館所蔵の山本 芳翠・黒田 清輝・藤島 武二・浅井 忠・青木 繁・木村 荘八 などの日本人画家の作品です。特に山本 芳翠の「浦島」。 同時代の日本人画家の作品と見比べるのも面白いものでした。
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あけましておめでとうございます。
今年の標語 「先手必勝」 ですので、会期ギリギリに展覧会に飛び込まないようにと、早め早めに観に行くことに。 これって先手必勝? 最近はコロナで人数制限もあり、会期終了直前も予約が取れれば普段ほどは混んではいません。 ただ、ぼーっとしていると人数制限で反対に入場できなかったりしますけれど。
ビュッフェ展、思っていたより大作が多く、見応えがあります。 静岡にあるベルナール・ビュッフェ美術館所蔵のものが多く展示されていました。 一体誰がこんなにコレクションしたの?と調べると、なんとあのスルガ銀行の三代目頭取だった岡野喜一郎のコレクション。 これだけの作品を集めるのは大したものです。
若い時の作品をみると早熟なのがよくわかります。 そして黒とグレーだけの世界から、明るい色の世界に変わっていく様。 展示してあるサガンの文庫本の表紙の絵は確かに記憶にあります。なんとなく昔を思い出し懐かしくさえ思えてきました。 機会があったら、静岡のビュッフェ美術館にも行ってみたいものです。
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加守田章二、この方の作品を見るのは初めてです。
色を付け始めた作品がなんとなく富本憲吉に似ているな、と思ったらやはり学生時代に関わりがあったようです。 作品の変容がとてもよく見ることができ、消えて無くなる音楽、残る陶芸や絵画。 共に大変なことなのだなと痛感。
3月にレストランが閉店した菊池 智ミュージアム。 レストランのあった場所は休憩所になっていました。 ものすごく贅沢な休憩所です。 お庭は相変わらず美しく、ガラスは綺麗に透明です。 ちょっとここで一息入れて・・ さっ、帰りましょ。
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文房具の至宝展ー机上の小宇宙
五島美術館に寄贈された 現代書の巨匠・宇野雪村氏のコレクションです。 今までも、少し展示されていたことがあったのですが、今回は会場一杯に、筆・墨・硯・紙・石印材などが所狭しと並んでいます。
確か去年だったでしょうか、「なんでも鑑定団」に「乾隆御墨」の墨の使いかけが150万円の値をつけていたことがありました。同じ乾隆御墨もあります。めちゃくちゃかっこいい「硯」、印石材もいままで、見たことのないような色々な種類が揃っています。彫ってある素敵な篆刻もあり、目に楽しい展示です。
別室には、宇野雪村の書も飾ってあります。現代書は篠田桃紅くらいしか見たことのない私、でもかわいらしい『りゅうのポーズ』『歩』をみてなんかちょっと楽しくなった1日でした。
思わず、帰り際、美術館の方に「楽しい展示でした」とお礼を。
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「琳 派」 俵屋宗達から田中一光へ
チケットはあるのに、結局行くのは終了直前になってしまいます。
会場に入り、最初に展示してあるのは田中一光の代表作の一つ ≪JAPAN≫の鹿の図案。 俵屋宗達の《平家納経》願文見返し(安土桃山時代・1602年、嚴島神社)を引用したとされています。 他の作品を見ながらも、田中一光の鹿がずっと意識の中に。 以前、東京現代美術館で観たのですがまたゆっくりと田中一光の作品をみたいです。 田中一光の展覧会、どこかで開催されないかしら。
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「はじめての古美術鑑賞」 根津美術館、久しぶりです。
今月は、根津美術館と泉屋博古館で、漆の展覧会です。 漆塗りの中で特に好きなのは、堆朱・堆黒。
漆の重ね塗りがいかに大変な作業かと思うと、ただただ感嘆です。
根津美術館は外国人の方が他の美術館に比べ多いように見受けられます。 ”青山”という場所と、やはり、隈研吾の和をイメージした建物の影響もあるのでしょうか。
お庭をぶらぶらしていると、実がたわわになった柿の木を発見。 秋が楽しみです。
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畠山記念館と三井記念美術館で同時開催の松平不昧の茶道具の展覧会です。
1日で2館回ろうと思ったのですが、ちょっと出かける時間が遅くなり、結局2日かけて不昧ざんまい。
畠山記念館に行って驚きました。 お隣にあった、あの『般若苑』、なくなることは知っていましたが跡形もなく監視カメラとガードマンいるの白亜の豪邸に変身。 そうですよね、なくなってからもう十年以上ですもの。
重要文化財の 唐物肩衝茶入れ 銘 『油屋』 井戸茶碗 銘『細川』など、小さい美術館ですけれど、中身は十分濃い展示です。
そして、翌々日、三井記念美術館へ。 やはりいますね、畠山美術館のチラシを持った方が。 一日で回ろうと思うのですよね。
思いがげなく国宝の京都、相国寺所蔵の『玳玻盞 梅花天目茶碗』に遭遇。 それにこれも国宝 孤篷庵所蔵『大井戸茶碗 銘 喜左衛門』、 重文の九州国立博物館所蔵 『油滴天目』 でも私の1番のお気に入りは 今回如庵に展示してあった 伊羅保茶碗 『千種伊羅保』
とにかく、国宝と重文が10点。 展示も充実していて、つくづく畠山記念館と一緒に回らなくてよかった、と。 とても疲れて見て回れなかったでしょう。
帰りには近くの「島根物産館」に寄るつもりだったのですが、時間がなく慌てて帰宅。
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静嘉堂文庫美術館 「酒器の美に酔う」 & 五島美術館 「近代の日本画展」
いつもの世田谷2館巡りです。
酒器に酔う、と言いながらなぜか曜変天目茶碗(稲葉天目)が中央に鎮座。 今年最後のお目見えだそうです。
煌びやかな「色絵松竹牡丹文壺形段重」 柿右衛門の「色絵桐鳳凰文徳利」・・こんな大きな徳利でお酒を飲むのでしょうか、と思いつつ楽しく会場を一回り。 さぁ、五島美術館へ。
「近代の日本画展」 五島美術館の入り口手前のゆすらご(ゆすらうめ)が沢山実をつけています。
中に入るとお出迎えはいつもの「愛染明王像」
国立近代美術館では先日「横山大観」展が終わったばかり。 こちらでも大観の作品が10点以上展示されています。 あまり広くない展示室ですが、混雑することなくゆっくりと見ることができ 好きな美術館の一つです。
お庭を少しぶらりとして、美術館巡りハイキングの終了です。
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ジョルジュ・ブラック展
絵画から立体への変容ーメタモルフォーシス
ブラックの絵画しか知らなかった私には、ただただ驚きと共にその素晴らしさにうっとり。
作品の多くはフランスのサン=ディエ=デ=ヴォージュ市立ジョルジュ・ブラック-メタモルフォーシス美術館より出品されています。 もちろん、ブラックの発想も素晴らしいのすが、それを形にしたジュエリークリエイターのエゲル・ド・ルレンフェルド。 ケースに入った美しいジュエリーは見ていてため息です。
ブラックの亡くなった40年後に作られたという ドーム工房によるガラス彫刻も素晴らしい。
ブラックは平面から立体に移行した作品を”手に触れてほしい”という思いがあったそうですが、流石にねぇ・・無理です。
作品の数は100点あまりですが、見応えのある展覧会です。
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とりあえずチケットがあるから行ってこようかしら、くらいな気持ちで行った『夢二繚乱』 行ってよかった。 今まで「夢二」と言うと定番の美人画しか思い浮かばなかったけれど、挿絵、絵葉書、便箋など夢二の版画の多くを手がけた龍星閣の創業者・澤田伊四郎氏のコレクションなど、500点以上の展示を一堂に見ることができた。 なにしろ、包装紙、楽譜の表紙、本の装丁、絵葉書、雑誌の表紙、までギャラリーをフルに使って展示してあります。 保存状態もとても良く、色もあせることなく綺麗なまま残っています。 私が惹きつけられたのは包装紙と夢二の装丁した本の美しさ、夢二の才能のすごさを再認識です。
それと、美しいものに対する澤田伊四郎氏の執念。 もう一度見にいきたいくらいです。